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友禅って?

皆さん、「友禅」についてどこまでご存知ですか?
友禅染めがキモノを染める技法のひとつということは、多くの人に知られていますが、その特徴やほかの染めの技法との違いについてご存知の人は、キモノ好きの人でもそう多くはないと思います。


日本だけでなく、世界各国その土地ごとにいろいろな染色技法があるなかで、友禅染めが友禅染めたる所以って、何なのでしょう?

簡単に言ってしまえば、友禅というのは、キモノ生地をキャンパスに見立てて、絵画を描くように細かな模様を色彩豊かに表現していくということです。そしてその模様は、原色の派手な色使いによるものではなく、落ち着いた京都の風土にマッチしたやわらかな色表現を主眼にしています。

「はんなり」という京言葉があります。しっとり華やかというような意味なのですが、この言葉が友禅染めを表現するにはぴったりです。ただ単に華麗というのではなく、山紫水明といわれる京都の豊かな四季の風情が熟練の職人により写し取られ、ちょっと大げさになりますが、季節を身にまとうキモノが友禅と言ってもいいのではないでしょうか。

その友禅染めが始められたのは、江戸時代の中期、元禄の頃といわれています。当時、祇園に住んでいた扇面絵師の宮崎友禅斎という人によって始められたといわれています。といっても、当時の詳しい事情はあまりわかっておらず、ただ「友禅」という言葉が彼にちなんで付けられたということだけは確かなようです。もちろんそれ以前にも、キモノを彩る技法はいろいろあったのですが、元禄時代という美術・文化の栄えた時代背景のなかで、より色彩豊かに、そして華やかな技法を求めた結果が、友禅染めとして実を結んだのです。

京都が育んできた魅惑のキモノ、「友禅」。もっともっと身近に感じてください。そして、季節を身にまとう楽しさを発見してください。決してきらびやかではなく、仰々しくもなく、もっと自然に、もっと軽やかに、そんなすてきなキモノライフをわたしたちは提案しています。

 

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